2,神について
神とは一体何なのか、人類にとって意味のある議論だと思う。
定義的には人知を超えた存在、宗教的な畏敬の対象などといえるだろう。
現在に至るまで、世界では様々な宗教が生まれ、信仰され、人々の心の支えになっている。 彼らが信じている神は本当に存在するのか。
結論から言うと、ボクは神など存在しないと思っている、無神論者だ。
なぜなら、あらゆる宗教で描かれる神はあまりに非科学的であり、この世界で起こる様々な現象の全ては神の大いなる力抜きでも説明がつくからだ。
ボクに言わせれば、宗教とは時の権力者が民衆を都合よく統治するために生み出したものであり、神とは身の回りで起こる悪いことの責任を全て全知全能の友達になすりつけたい無責任な人達が創り上げたフィクションに他ならない。
かの天才理論物理学者、スティーブン・ホーキング博士も生前こう言っている。
「宇宙の始まりは全て物理法則によるものであり、そこに紙に火をつけ、宇宙を爆発させる神を呼ぶ必要は無い」。
ボクはなにも神を崇める宗教を批判しようというのではない(やや愚かには見えるが)。
ボクは昔教会に行き、そこで神父からこんな話を聞いた。
「江戸時代のこと、国内のキリスト教徒は厳しく罰せられ、迫害を受けていたがその存在はなくならず、痺れを切らした幕府が信徒を集め離島に島流しにした。
数年後に、様子を見に来た幕府の役人は、どうせ殺し合いなんかが起きて全員死んでいるだろうと思っていたが、なんと人々はそこで平和に暮らしていた。
なぜ平気な顔で生活しているのかと信徒のひとりに尋ねると、これを毎日読んでいるからだ、と聖書を取り出した。」
この話から読み取れること、それは数ある宗教のうちいくつかは、我々人間の心を健康に保ち、特定のコミュニティに統一性をもたらすということだ。
ボク自身神は信じていないし、これからも信じるつもりはないのだが、宗教には我々人間をひとつにまとめ、団結させる力があると考えている。
物騒な話題が飛び交い、課題が山積みの昨今のこの惑星だが、今求めらているのは我々をひとつの方向に向かせてくれる宗教の力かもしれない。